志を問い続ける


「すっきりした感じ」

黒ちゃんは、イマココの感情をそう話します。

前回、黒ちゃんに話を聞いたのが約3年前。新卒で勤めた会社の転職を決意されたタイミングでした。

(前回のインタビューはこちら

“人前で話すこと、伝えること”

黒ちゃんが実現したいこの想いをより叶えるための決断。

選んだ転職先は、スタートアップをはじめとする成長産業を支援する会社。抱いた想いを実現できそうな、伝える機会の多い環境でした。

「入社後、担当クライアントについて全社員の前でプレゼンをしたり、転職希望者に面談を行ったりなど、伝える機会は非常に多かったです」

また、仕事外でも人に伝える機会を自らつくっていました。

「大学のゼミで後輩にキャリアについて話す機会を設けていました。また、キャリアについてだけではなく、”幸せとは何か”みたいなところまで様々に話し、伝えていました」

様々に行動していった結果、黒ちゃんは自身の中で伝えることについて、ある考えに至ります。

「人前で話すのはあくまで手段だったなと思ったんです。得意のひとつではあるけれど目的ではなかったと気づきました」 

では目的とは何なのか、黒ちゃんは続けます。

「伝える先にある目的は、人生・特に仕事で人に良い影響を与えられることだと思っています」

この気づきを経て、黒ちゃんは次の環境に進むことを決意しました。


個人の自律と他者との協働関係をともに築く

2023年7月、黒ちゃんは転職をしました。

冒頭の”すっきりした感覚”の理由でもあります。

「悩みに悩んだ末に決めました。決められたからこそスッキリしました」

新しい環境は、パーソナリティ(個性)に着目したプロダクトを運営する会社。パーソナリティをもとに、採用・マネジメント・異動などに活かしていく事業を行なっています。

黒ちゃんは、その会社でカスタマーサクセスとして働きます。

パーソナリティに着目したのは前職での経験からだといいます。

「前職時代、何度も自分じゃない別の人を真似して演じて、心が苦しくなった経験から、自然体の自分でなければ続かないと感じ、自分の性格をめちゃくちゃ分析しました。」

「強みは何か、弱みは何か、価値観は何か。それらを分析した結果、仕事の成果にもつながりました」

その経験からパーソナリティを把握する大切さを感じたと話します。

「パーソナリティは、自分を知る機会になるほか、上司や部下など一緒に働いてもらう人にも知ってもらうのが大事だと感じました」

黒ちゃんは、前職でマネジメントする立場になった際、パーソナリティを知る、周囲に知ってもらう大切さを感じたといいます。

「チームリーダーとしてマネジメントしていた時、その子に合わせた育成ではなく、自分はこういう風に成長したから同じように成長できるんじゃないか、みたいな教え方しかできなかったんです」

自分とメンバーの違いの理解から始める必要があるが、それは簡単ではない。

「メンバーに性格診断をやってもらったりして、相手の事を知ろうと努めました。しかし、それを仕事で活かすには限界がありました。」

「対して、前職時代の上司は、私の性格を理解し、私に合わせた育て方をしてくれました。そのお陰でMVPも取れたり、月間売上1位になれたり、素晴らしい経験をさせて頂きました。」

前職での、自分自身のマネジメントにおける挫折と、尊敬する上司にしてもらったマネジメントの差分を見て、次の会社のプロダクトの可能性に気づいたと言います。

また、黒ちゃん自身、転職先の上司であるマネージャーともパーソナリティをもとにコミュニケーションをしている。

「マネージャーと1on1した際に、自分がドライビング人材だと思われていたんです」

ドライビング人材とは、戦略的で人のいうことより自身の考えを優先して動くタイプだという。

「自分はそういうタイプとは違って競争心はないけれど、向上心は高く、オンリー1で自己実現をしたいというタイプなんです。仮にドライビング人材で半年間マネジメントを受けていたら苦しかったと思って、事前に擦り合わせられて良かったです」

自分のパーソナリティを知ること・他者に知らせて活かしてもらうこと、この2つを実現している点が、黒ちゃんがこのプロダクトに惹かれた理由にも繋がっていきます。

「個人の自律と他者との協働をともに築くのが、一番理想的な仕事上の人間関係だと思います。このプロダクトはそれを促せるのが良い点です」

黒ちゃんは続けます。

「転職にあたり色々なプロダクトを見たのですが、経営者・マネージャーが人をマネジメントする観点でつくられているものが多かった印象です。ただ、このプロダクトは、個人の自己実現に向いている作り方になっていて、そこに惹かれました」

それは、前々職、前職で、企業の人材支援と個人のキャリア支援、両方を行ってきた黒ちゃんだからこその視点なのかもしれないです。

転職先の入社式の写真


志が何かを問い続けた

話は黒ちゃんの前職に戻ります。

前職を振り返って、改めて非常に良い環境だったと話します。

「お客さんと仲間は最高だし、ミッションも崇高、プロジェクトも面白かった」

特に黒ちゃんが魂を注ぎ込んでいた、思い入れのあるプロジェクトがあったといいます。

「育成の体系化のプロジェクトを自分で立ち上げて、責任者として推進していました」

黒ちゃんの前職は毎年約100人弱単位で社員が増えていく想定だったといいます。だからこそ育成の体系化が必要になっていたのです。

「入ってくれた仲間の成長に携われるのが嬉しくて、楽しくて、全力でやっていました。だからこそ、転職を考えた時、そのプロジェクトを置いていくのかは悩みました」

ただ、黒ちゃんは自身に問いかけて、次の環境に進むことに決めました。

「前職は志を大事にする会社で、運営している事業も志を持っている起業家を支援するものでした。だからこそ自分自身のなかでも、何が大事なのか、志は何なのかを問い続けました」

そんな黒ちゃんが次に見つけた魂・志を注ぎ込める環境が、先に記載した会社です。

「僕は、想いや愛を持って頑張ってる人を応援したい。その先に、成長だけでなく、自分は幸せだと心から感じられる人を増やしたい。」

黒ちゃんが目指すのは、会社の思想が詰まったプロダクトを広げ、自社でも活用し、自社の人も他社の人も幸せにしていく存在。

「転職先の会社は、パーソナリティデータ×AIで事業をいくつもつくる事業構想を持っています。今後はその構想に対して、事業と組織に両輪で貢献出来る人になりたいと思っています。」

前職のメンバーとの写真


志を磨き続け、人生を楽しむ

黒ちゃんの話を聴いていると、自身のこれまでとこれからについて、一貫している感覚を抱きます。

「こういう想いを発信することで、ご縁が舞い込んでくるみたいなのがあったりします。そして、それがまたストーリーになっていくと思っています。志に向かって、偶発的なご縁を楽しみながら、今を楽しんでいきたいと思っています。」

実際に黒ちゃんは、発信をしていた結果声がかかり、会社外でプロジェクトに関わっていると話します。

「コーチングのAI版のプロダクトをつくっているエンジニアの方がいて、声をかけてもらい、キャリアコーチング事業を一緒につくっています」

4ヶ月ぐらいのセッションで、その人の学びや振り返りがプロダクトに蓄積されていくものだといいます。

「自分自身が、仕事で挫折し、何度も自分に問いを投げ、自分を知ろうと努力し続けて来たことで、今少しずつ、自律と協働を自分自身が体現できるようになってきました。本業においても副業においても、一人でも多くの人がその人にしかない経験や固有の強み、価値観を大切にして、人生を、仕事を楽しめる状態を作っていきたいと思っています。」

副業先のメンバーとの写真


あとがき

黒ちゃんの話から転職するという連絡を受けた時は驚きました。転職先での活躍や、充実した様子をSNSなどでも見ていたからです。ただ、話を聞いて、充実していたからこそ、やりきったからこそ、の選択なのだと感じました。常に自分の意志を問い続け、歩み続けている黒ちゃんのストーリーを、また聞くのが楽しみです。