自分の本音と向き合うことが自信につながる

「自分の本音と向き合うこと」


言葉で書くと簡単な気がしますが、実際にそれを貫いて生きていくことは簡単ではないと、就職活動をしたり、実際に働いた経験がある方は、何となくでも、感じるかもしれません。


3月24日に開催予定の「大学を卒業しても、今熱中している『何か』からは卒業したくない!」の企画者の稲垣綾子さん(いなあや)。
苦しみながらも、自分と向き合い、行動をしていく、いなあやのイマココとは、そしてどういう想いで企画に至っているのでしょうか。

本音でできなかった就職活動

私は新卒の就活を自分と向き合いきれないまま終えてしまいました。

2017年の2月、私が大学3年生の終わりを迎えようとしていたときです。
この時期は、目前に迫る就活に焦りと不安を感じ、色んな社会人に相談をしていた時期です。

「真面目で温厚そうだから、大手のほうがいいよ」
「人材とかよりメーカーのほうが合ってるよ」
「競争社会だと蹴落とされちゃいそうだから、ベンチャーは向いてないよ」

これらは私が出会った就活アドバイザーの人たちに言われた言葉です。
彼らからそう思われたのは事実だし、特に彼らが悪意を持ってその言葉発してないのは重々承知です。

ですが焦っていた私は「彼らの言葉通りにしないと内定が取れないんだ」と信じ込んでしまい、就活を「自分が入れそうな会社」に絞ることにしました。

「やりたいこと」という自分のwillよりも、「できるであろうこと」というcanを優先しました。結果、内定が1つ出たときにそれを承諾し、就活を終わらせました。

本音を言うとその時は「もうこれ以上就活を続けたくない!」という想いが強かったです。しかし卒業と就職が近づくにつれ、不安が押し寄せてきました。

「本当にこのままでいいんだっけ?」
「自分の本当の気持ちに嘘をついてない?」

心の片隅でそう思いつつも、卒業間際の予定はパンパン。卒業旅行や友達との遊びを全力で楽しみ、最後の学生生活を終えました。


ーー結果、私は新卒で入社した会社を2か月で辞めることになりました。

入社した後、「やっぱり私のやりたいことに正直になれていない!」と思い、思い切って決断しました。

キャリア教育団体で出会った「自分が本当にやりたいこと」

思い切って決断をした、いなあや。いなあやの「本当にやりたいこと」とは何で、その”原体験”とは何だったのでしょうか。それは大学時代に遡ります。


話が大学時代に戻りますが、私は就職活動を終えた大学4年の夏に、サードクラスというキャリア教育団体のメンターという活動に参画しました。

そこでは、3カ月のプログラムを通して受講生が自分自身と本気で向き合い、卒業時には「夢プレゼン」という形で、ひとりひとりがホールの舞台に立って、自分の夢を8分間でプレゼンテーションします。

夢プレゼンの様子。帽子を被っているのは演出です(笑)

メンターは1人1人と何回も面談したり、話し合いの場を設けながら、受講生が夢プレゼンを作り上げるためのサポートをします。

夢を語るために、自分と向き合うのは避けられません。自分の嫌いな側面を見つめなければいけません。

私が担当した受講生の中にも、「自分の嫌な面ばかり見えてしまうから夢プレゼンをやりたくない。」と言う子が何人もいました。

しかし最初はそう言っていた受講生たちも、受講生同士で話し合ったり、私と話し合う中で、夢プレゼンに対して前向きになっていきました。

本当の自分をさらけ出していいんだ
かっこ悪いと思っていた自分も、受け入れてもらえるんだ

そう思えたことで、彼らは変化していったんだと思います。

そして、夢プレゼン当日。

舞台には、自信を持って自分の夢・やりたいことを語る彼らの姿がありました。
その姿を見て私は、かっこ悪いことに、ワンワンと泣いてしまいました。
堂々とした彼らの姿は、ほかでもない私に自信を与えてくれました。

サードクラスのメンバー

長くなってしまいましたが、私は入社して数日で、この時の経験がフラッシュバックしてきました。

自分に自信を持てない人に、自信を与えたい
悩んでいる人に寄り添っていきたい

社会人になって、就職先とのミスマッチを感じたときに、これが自分のやりたいことだと痛感したのです。

そこからスイッチが入った私は、入社して3日で転職活動を始めました(笑)

そして、自分のビジョンにマッチしそうな会社から内定をもらったため、そこに2週間のスピード入社を決めました。5月末に退職し、6月にはその会社で働き始めました。

2社目で感じた理想と現実

ビジョンにマッチする会社を見つけて実際に働き始めた、いなあや。
しかし、最高にも見えたその環境で、そこに理想と現実を感じたと言います。


2社目は、塾を運営する教育ベンチャー企業でした。

社長やほかの社員さんがとても教育に熱い方々で、転職活動中の私にはとても魅力的に映りました。

私がキャリア教育団体での経験や、そこから考えた「自信を持てない人に、自信を与えたい」というビジョンを語ると、とても共感してくださって、私は「ここでなら私らしく働ける!」と確信をもちました。

しかし、私はこの会社で「働くということの現実」を知ります。

1つは「働き方」の点です。ベンチャー企業なこともあり、私にとってかなり働き方が過酷でした。最初は気合で乗り越えられたものの、1月半が経過したあたりから段々と辛さを感じるようになりました。

もう1つは「利益を上げなければいけない」というビジネスとしての当たり前に向き合うことでした。勤務時間の中の大半を営業活動に充てなければいけないことが、自分にとって正直辛かったのです。

考え方が甘かったのかもしれませんが、私は塾の中で生徒の進路相談や悩み相談にもっと時間を宛てたかったのに、ビラ配りや新規生徒との面談に時間を費やさなければいけないことに、私は強い違和感を感じました。

やりたいことができない」「働くのが辛い

そんな気持ちが自分を支配して、ショックで体調を崩し、私は2社目も2カ月半で辞めてしまいました。


自分と向き合った引きこもり・フリーター期間

2社目を辞めた後、いなあやは、悩んだ末に、「とある期間」を取ることにします。その期間が、いなあやに、大切なことに気づかせてくれたと言います。

2社目を辞めたあと、私は引きこもりになりました。

勇気をもって転職という決断をしたのに、何も成果を出せないまま辞めてしまった…そんな恥ずかしさから、外に出ることを極力拒むようになりました。

友人とも恥ずかしくて連絡が取れない、話すのは家族と彼氏のみ。
今の自分が無力で、どうしようもなくて、生きていても意味がないんじゃないかと思えました。

そんな期間を1か月ほど経て、私は自分に「自分と向き合う期間」が必要だと思いました。

時間に縛られない状態で仕事をして、空いている時間は人と会ったり、内省をしながら「自分がどうしたいのか」を考えよう。

そう思った私は、面接をして合格した塾とIT企業で既卒インターンとして働くことを決めました。

私はこの期間で、家族や彼氏をはじめとした近しい人ととにかく対話をしたり、ずっとお世話になっていた先輩に相談をしたり、2つの会社で働きながら感じたことを自分なりに深堀したりと、とにかく「自分は本当はどのように生きていきたいんだろう?」と考えました。

そして半年ほどのフリーター期間を経て、納得できる自分の軸を見つけ出しました。

1つ目は1度目の転職の時も考えていた
自分に自信を持てない人に、自信を与えたい」              


2つ目は塾で講師としてアルバイトをして感じた
人の成長を間近で見ていきたい

3つ目は「家族や大切な人との時間を確保できる環境で働きたい

4つ目は「1対1でのコミュニケーションを仕事にしたい

これらの軸を大切にしながら働けるな、と考えたアルバイト先の塾で塾講師として社員入社することを決めました。

長くなりましたが、私は社会人1年目の2018年度を、本当に悩みまくって過ごしてきました。家族にも大切な人にも心配をかけたし、早期退職した会社にも大きな迷惑を掛けました。

でも、自分と向き合ってきたこの1年があったからこそ、「塾講師として働く」という決断に納得しています。


卒業間際だからこそ、自分を見つめなおして自信をつけよう。

紆余曲折を経て、イマココの場にいる、いなあや。そのいなあやが、この企画をどう捉えているのか、そしてこれから社会に羽ばたく方に伝えたいこととは。


振り返ってみると、私は新卒の入社前と1度目の転職前に、大事なことが抜け落ちていたなと思います。

新卒の入社前は、「自分が本当にやりたいことってなんだっけ?」と考えること。私は就職前に、自分の決断を見直すことから目を背けていました。それが2か月のスピード退職に繋がりました。

転職の時は「どういうリスクがあるか?」を考えることです。
転職先はどんな働き方をするんだろう?ということを詳しく聞いたりすることをせずに入社を決めたことが、「理想と現実のギャップ」に苦しんだ原因の一つだと考えています。

今回のイベントでは、大学4年間の過去の振り返りから「自分が大事にしている価値観」を改めて明確にして、4月からの自分の未来を考えるワークをします。

去年の自分が受けていたら、未来は変わっていたかもしれないなと思うくらいの内容です(笑)

今回参加される学生の皆さんは、社会人生活が目前に迫った今、どんな気持ちで過ごしていますか?

納得した選択をしてワクワクしている方もいれば、そうでない方もいるかもしれません。この1年悩みに悩んだ私は、この時期に一度、自分にとって大事なものを見つめ直すことが、これからの社会人生活を豊かなものにすると心から思ってます。

だから、参加される方みなさんが納得して社会人生活を迎えられるよう、背中をそっと押せるようなイベントにしてみせます。

運営メンバーとコンテンツを全力で作成中です!


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*イベント詳細

日時:3/24(日)14時〜17時

場所:上北沢付近(参加される方に詳細の場所をお伝え致します)

参加費:500円

対象:2018年度、大学、大学院を卒業されるご予定の方

申し込み:下記のフォームに必要事項をご記載ください。
https://goo.gl/forms/a0p5tZ8pWGb7tzot2