こたつ開き


正直、冬はあまり好きではない。

理由はシンプル。寒いからです。
朝起きた時の部屋の寒さ、外に出た時の風の冷たさ・・あぁ早く春来ないかなって思います。

そんな冬の日々でも楽しさはあって、その一つがこたつです。

乾いた外の寒さを傍目に部屋に閉じこもって、あたたかいこたつに足をつっこんでいる瞬間だけは、あぁ冬って良いなって思います。NetflixやAmazonプライムビデオが加わると、もう何も言うことはありません。

実家にいた時も、小さい頃はよくこたつに入っていました。こたつに入りながらTVを見たり、ゲームをしたり、音楽を聴いたり•••僕のこたつ好きは間違いなくあの頃に醸成されたんだと思います。

でも急にその至福の時間は終わりました。

我が家の”冬にこたつを出す”という慣習がある時季からなくなったのです。

理由はシンプル。こたつがあると外に出なくなるから。

確かに。

確かに、一理はあるのですが、何でそこまで自分たちに厳しくするのだろう?入りたいのなら、たとえ外に出られなくなるのがわかっていても入ればいいのに、、というか入りたいな、と思っていました。

だから、一人暮らしを始めたらこたつを買おうとずっと思っていて、実際にはじめて迎えた冬、まっさきにこたつを買ったのです。


ちなみに、こたつには”大体この日に出すのが良い”みたいな目安があるみたいです。俗に「こたつ開き」とも言うみたいですが、「亥の子の日」がそれに当たるよう。

詳しくは知らないのですが、「亥の子の日」とは、旧暦10月の亥の日(亥の日ってなんだ)で、2020年の場合は11月4日だそうです。

そんなのは待ってられず、我が家ではすでにこたつは開いているのですが、この「こたつ開き」という言葉の響きは何か良いなって思います。

「○○開き」と聞くと、「プール開き」「海開き」「山開き」「鏡開き」・・など何か楽しそうなイメージを連想します。

「○○始め」の場合、「仕事始め」「週始め」など「よし!いくか!」というエネルギーを入れる必要がある感じなので不思議です。

「仕事開き」「週開き」というと、こたつに入っているかのような、マイルドなあたたかさを少しだけ感じられるかもしれません。

そんなことを考えながら、年の瀬に向かってもう何ふんばりか…こたつがあれば大丈夫と信じて。

(れい)